
三進トラベル主催による、「女優・黒田福美さんと行く、夢の豪華ヘラン号利用プレミアムツアー5日間」が、10月4日から8日まで開催され、無事成功裏に終了しました。参加してくださった皆さん、そして関係者の皆さん、ありがとうございました。
オール個室の寝台列車を1編成まるまるチャーターしてしまったこのツアー。20万円を超える高額商品ということで、果たしてお客さまが集まってくださるか心配でしたが、ふたを開けてみれば、満室御礼。総勢31名の方が、参加してくださいました。
案内したのは、この2人。

女優・黒田福美さん(右)と、どこかの自称兄さん。慶州の皇南パン本店にて。
……遠近法がおかしいような気もしますが、気にしないように。
お客さんは、韓国旅行と黒田さんが好きなご夫婦やお友達同士が多く、予想通りレールファンの方はさほど多くありませんでした。もともと、僕はレールファンよりも一般の方に鉄道旅行の魅力を紹介する記事を得意としているので、むしろこれは歓迎すべき状況。黒田さんに、韓国文化と地方の魅力を存分に語っていただき、僕はヘラン号と鉄道の魅力をゆるーく語るというポジションです。

ソウル発車直後のウェルカムパーティーでは、参加者全員で自己紹介。
ヘランは、1編成完全貸切。コースも、幹となるダイヤは通常の2泊3日コース(アウラコース)に沿うものの、こちらの要望を取り入れてもらったオリジナルコース。
10月5日
ソウル(ヘラン)全州[伝統ビビンバ、韓屋村散策](ヘラン)求礼口(バス)松広寺(バス)晋州[鰻料理、晋州灯籠祝祭](ヘラン) -車中泊
10月6日
- 慶州[純豆腐、市内歴史遺跡地域散策](ヘラン/車内トークイベント)安東[ホチェサッパプ](バス)河回村[仮面劇](バス)安東温泉(バス)安東[チムダク](ヘラン/車内ライブイベント) -車中泊
10月7日
- 正東津[日の出観賞](ヘラン/車中あわび粥、スイッチバック通過)ミンドゥンサン(バス)旌善[民俗五日市](バス)ミンドゥンサン(ヘラン)ソウル
僕が韓国で最も車窓が良いと思っている、嶺東線の栄州-柏山間を日中に通過することができなかったのは残念ですが、食あり、祝祭あり、世界遺産あり、車窓ありという、かなり贅沢なコースになりました。
1本の列車に乗って各地を旅すると、移動が便利とか、部屋に荷物を置いておけるのでラクとかいった利点もありますが、ツアー全体の親密度が非常に高くなるというのが実に良かったと思います。黒田さんの、お客さんに対するスタンスも、芸能人を意識させることのない気さくさで、旅の終盤にはすっかりみんな仲良しでした。
コース自体も、見るはずだったものが見られないというケースもあり、100%ではありませんでしたが、黒田さんや、三進トラベルの添乗員キムさんの奮闘もあって、多くの方に喜んでいただけたようです。最大の懸念が天候でしたが(笑)、これは「晴れ女優」黒田福美さんの圧勝。自分でもびっくりするくらいの、みごとな晴天続きでした。
レールファンは少ないということで、自分の持ち味をどこで生かすかが課題でしたが、羅漢亭スイッチバックの解説では、マニアックになることなく、その魅力をそれなりに伝えることができました。
お客さんに喜んでいただけたのはもちろん、完全バス旅派?の黒田さんに、「こういう旅も良いですね」と言ってもらえたのも良かったなあ。

晋州駅に停車中の「ヘラン」
そうそう、今回、僕は大きな夢をひとつ叶えました!
それは、セルフ車掌! じゃなかった、車内放送をすること!
あらかじめハ×ケ×スの「セ×ナーデ」の音源を自作してiPhoneに入れておき、マイクを通じて「ヘラン」車内に流してしまいました。
♪ ド# ミ ラ ド#↑ シ ソ# ミ ソ# シ ファ# シ ミ ミ↑ ♪
「……皆さま、本日は、レイルクルーズ"ヘラン"にご乗車いただき、まことにありがとうございます。列車は、ただいま定刻に韓国・ソウル駅を発車いたしました」
じぃぃぃぃん。
惜しむらくは、お客さんに鉄な方が少なく、この感動を共有してくださる方が、三進トラベルの社長くらいしかいなかったこと(笑)。うー、録音しておけば良かった。やれやれ。
晋州駅でヘランに乗り込む黒田福美さん
すっかり顔なじみの乗務員たちからは、「栗原さん、もう10人めの乗務員ってことで良いのでは」と言われてしまいました。
また機会があれば、こうしたツアーのお手伝いをしたいと思います。
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