カシオXD-A7600とほぼ同時に、iPhone用アプリ「東亜プライム日韓・韓日辞書」(1500円)を購入した。
iPhone/iPodTouchで動作する、本格的な日韓・韓日辞書だ。東亜プライムといえば、この前まで使っていたEW-D3700や、日本で最初に発売されたXD-H7600に搭載されていた辞書で、日本向けの電子辞書としては、今もオプションデータとして販売されている定番辞書だ。元々韓国人向けに編集された辞書で、小学館朝鮮語辞典に比べると、使い勝手、例文の豊富さなどで劣るが、普段使う分には十分な内容を備えている。この本格的な辞書が、iPhone/iPodTouch用とはいえ、1500円というのは破格の安さといえるだろう。
↑検索はリアルタイム。設定すれば、右画像のように2ウインドウにもできる
検索は、なかなか快適だ。iPhone/iPodTouchには最初から韓国語のフォントとキーボードが搭載されており、設定から韓国語をオンにすれば、すぐ使えるようになる。入力は最も一般的な「2ボル」方式で、文字の左上から、順にパーツをタッチすれば、「変換」「認識」にあたる操作をしなくても、自動的に文字が組み上がっていく。この辺りは、論理的な構造を持つハングルならではの簡単さだ。
文字が組み上がっていくと、リアルタイムで検索され、単語のリストが表示される。目的の単語をタッチすれば、その項目が表示される。設定すれば、単語リストと項目を左右に並べる2ウインドウ方式にもできる。
項目中の語句をなぞると、その単語を調べられる「なぞり検索」も搭載。日本語、韓国語の双方に対応している。ただ、なぞった時の挙動がかなりナーバスで、思った通りに単語を選択するのが少々難しいのは残念だ。今後のバージョンアップに期待したい。
項目を表示させた状態で、左下のアイコンをタッチすると、「단어장」、つまり単語帳に登録できる。単語帳は3冊まで登録可能で、右下の「MENU」から呼び出して使う。
韓国人向けなので、韓国語の発音が表示されない、そして日本語の漢字にいちいちルビが付けられ、見づらいといった欠点はある。それでも、直感的な操作ときれいなフォント、快適な検索速度は、専用の電子辞書よりも優れていると言えるだろう。
iPodTouchの8GB版なら1万9800円で購入でき、2万1300円で本格的な韓日・日韓辞書を揃えることができるのも魅力的だ。「大辞林」(国語辞典)、「ロングマン英和辞典」などを揃えても、3万円以下で済む。どうしても小学館「朝鮮語辞典」が必要という人でなければ、専用機よりもこちらのほうがお勧めかもしれない。
ハングルの発音はマスターしたという中級学習者に、お勧めのアプリケーションだ。
ちなみに、この前カシオを買ったばかりなのに、どうしてこれを購入したのかというと、韓国語の仕事をする場合は、以前から2つの辞書を使うようにしているからだ。ひとつの辞書では信用できない、というわけではないが、説明の仕方も違うし、接する例文が増えるというのが大きい。今までは、プライムの入った電子辞書と、紙の朝鮮語辞典を持ち歩いていたが、これで紙の辞書とは、基本的にサヨナラだ。
もっとも、書籍版の「朝鮮語辞典」は、巻末の資料や図版が非常に充実しているので、今後も事務所で資料として活躍してもらう予定だ。
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