ポンジュク赤坂店閉店
打ち合わせで赤坂に来たら、韓国式粥の「本粥(ポンジュク)」が閉店していた。6月20日限りだったらしい。
ちょうど1年前、汗水たらして取材した韓国料理店も、既にいくつかはクローズしてしまった。急に店がなくなるのは、本国の店とよく似ている。
ポンジュクの 場合、新大久保駅店は引き続き営業するそうだ。赤坂の韓国料理店も、新規参入組はなかなか大変のようだ。
打ち合わせで赤坂に来たら、韓国式粥の「本粥(ポンジュク)」が閉店していた。6月20日限りだったらしい。
ちょうど1年前、汗水たらして取材した韓国料理店も、既にいくつかはクローズしてしまった。急に店がなくなるのは、本国の店とよく似ている。
ポンジュクの 場合、新大久保駅店は引き続き営業するそうだ。赤坂の韓国料理店も、新規参入組はなかなか大変のようだ。
日曜日の話をだらだらと。
松屋銀座で開催されていた、「鉄道模型展」を覗いてきた。今年で30回目という歴史ある催しとのことだったが、訪れるのは初めて。老若男女、ものすごい人出に驚いた。
整理整頓、そして手先の細かい作業が苦手な僕は模型はやらないが、見ればやっぱり楽しそうだ。車両がずらっと並んでいるのを見ても、それほど心が動かないが、レイアウト/ジオラマを見るとわくわくする。僕は、鉄道そのものよりも「鉄道のある風景」が好きなんだろう。
作る方は苦手だが、以前、遊びでやったような「リアルな模型写真」には興味ある。もう少し楽ちんに作れるジオラマはないものだろうか。模型ファンの人には、「わかってない」と言われてしまいそうだけど。
夜は、中野の居酒屋「陸蒸気」で「みちのく会」の集まり。月初めにやった歓送迎会を、師匠を招いて仕切り直ししたもので、同じような集まりだというのに、今回も12人集まった。
みちのく会の面々とも、もう20年の付き合いになる。これだけ長い期間、距離感の変わらない友だちは、ちょっと他にはいない。十何人もいると、中にはウマの合わない組み合わせもあるのだが、ウマが合わないなりに仲が良い、と言うのが面白い。
師匠も、相変わらずチームワークの良い?僕たちに目を細めていたようで、いつもよりずいぶん元気そうに見えた。
メディアファクトリーから、トラベルライター横見浩彦氏と、鉄道アナリスト川島令三氏の対談本、『すごい列車!』が発売。写真集『秘境駅』と同じ江守氏の企画で、僕も写真を数点提供している。早速読んでみた。
鉄道ファンから見ると、横見さんと川島さんというのは、変わった取り合わせだ。横見さんは古い駅舎や車輌、ローカル線を好む「国鉄派」の乗り鉄で、川島さんは都市鉄道や民鉄を中心とした特急列車に造詣の深い評論家。この2人が「日本の魅力ある列車」について語ったところで、話はどこまでも平行線をたどりそうな気がしたのだが……
やっぱり、ほとんどの話題で意見が合っていなかった。
たとえば、滝川発釧路行きの、日本最長距離鈍行について。国鉄型のキハ40のボックスシートに収まり、北海道の車窓風景を楽しむ8時間の汽車旅だ。富良野や帯広では長時間停車するので、駅弁を購入したり、駅前の散策も楽しめる。僕から見ると、何とも魅力的な列車だ。
横見さんも、基本的には僕と同じで、その魅力を川島さんに力説する。
「たくさんあった長距離鈍行の名残として、話題になりますよ!」
「車内でのんびり過ごすのが憧れなんです」
「乗っているうちに、我が家のような愛着が湧いてくるんです」
横見さん、仰る通りなんだけどね……。横見さんはパッションで力説するため、その思いは川島さんには全然伝わらない。まるで、長嶋茂雄の解説を聞いているようだ。
「8時間あったら、函館から東京まで行けますよ」
「時間のムダって感じも……」
「ディーゼルカーじゃうるさいしね」
いやいや、川島さん、そうじゃないですよ! ディーゼルカーのあの音が良いんじゃないですか!
気がついたら、僕も川島さんに突っ込みを入れていた。逆に、川島さんが得意な通勤電車や民鉄の話になると、横見さんに突っ込みを入れたくなる。横見さん、「江○○百貨店」っていつの時代の話ですか!
そんなノリが、約190ページ、68テーマに渡って続く。ひたすら情念で語る横見浩彦、データと理論で冷静に語る川島令三。まあ、同じ鉄道ファンでもこれほど違うものかと楽しめること間違いなしだ。
ひとつだけ惜しかった点を言うなら、それぞれの列車がどこを走っているか、一目で分かるマップはほしかったなあ。鉄道ファンなら、「○○線(○○~○○)」ですぐわかるけど、詳しくない人にはなかなかピンと来ないとかもしれない。おそらく、"濃ゆーい"本文をギリギリまで多くとった結果だろう。
945円という定価を考えると、実にお得な良い本だ。書店で見かけたら、写真集「秘境駅」を購入するついでに、手に取ってみてください。
広島風お好み焼き屋「ぶち旨屋」の店頭で営業妨害を行う、ブチ(今命名)。
こいつは、半年くらい前に事務所の周囲に迷い込んできたオス猫で、元飼い猫だったらしく、人なつっこい。
置き去りにされたか捨てられたかで、最初現れた時は世にも悲しそうな声を上げていた。しょうがないので、お好み焼き屋のご主人共々、施しを与えたのだが、その後定期的にメシを食いにくるようになった。
元飼い猫にしては、図太い性格で、日に日にたくましくなっていったのだが、最近はあまり姿を見なかった。
度胸はあるが、やはり喧嘩の実力は今ひとつなのだろう。上半身の生傷が痛々しい。その傷でスリスリとすり寄ってくるのだが、傷にしみないか心配になるほどだ。
ここ数日は、店の周囲にいることが多くなった。ちょっと、体力的にも心理的にも弱っているのかもしれない。頑張って、生き抜いてほしい。
そう言うわけで、昨日のWIRELESS JAPAN 2008。時間もあまりなかったので、PHSのWILLCOMを中心に見てきた。
個人的に気になるのは、やはり次世代PHS、WILLCOM COREだ。WILLCOMのブースでは実験機によるデモンストレーションを行っていた。
次世代PHSは、2009年10月のサービスインを予定しているサービスで、現行のシステムでは最大0.4Mbps程度しか出せない通信速度が上下とも20Mbps程度になるという。実現すれば、家庭用ADSL回線並みのネット接続が、全国どこでも使えるということになる。
左の、ノートパソコンが乗っている箱が、次世代PHS実験端末。あれが、来年の秋までには手のひらサイズになるわけだ。右側に実験用基地局が置かれており、2mほどの距離で通信していた。
画面を見ると、確かに約20Mbps、1秒あたり約2.4Mバイトの速度が出ている。これに近い実効速度を実現し、かつ、今の新つなぎ放題(3880円)に近い定額プランを出せれば、最大8Mbpsの通信速度で躍進しているイー・モバイルの強力なライバルとなるだろう。いや、イー・モバイルだけでなく、家庭用ADSLも駆逐してしまいそうなスペックだ。
僕も、国内の取材が増えて、ワイヤレスブロードバンドは必要不可欠になっている。来年のサービスインを期待して待ちたい。
さて、このほか面白かったのが、コンセプト端末の展示だ。中でも、すぐにも「ほしい」と思ったのが、これ。
Eメールマシン。そのベタなネーミングは何とかしてほしいが、単3電池3本で動き、フルキーボードを搭載してEメールに特化した端末だそうだ。どう見ても、かつてのモバイルギアだが、ATOKが載ってくれるなら、原稿入力用端末としてぜひともほしい。
もうひとつ、面白かったのが、「クマフォン」だ。
立派な電話機である。いや、かなり本気の端末らしい。PHSは、低電磁波であるため病院で使うことができる。そこで、入院している児童のための端末として考えたのが、このぬいぐるみ型電話機だ。左右の手をギュッと握ると、それぞれ登録された番号に発信する仕組みだと言う。病室で寂しくなった時、ぬいぐるみの左手を握るとお母さん、右手を握るとお父さんと話ができる……というのを想定しているのだとか。
「たまには右手も握ってくれよ……」
という、お父さんの声が聞こえてきそうではある。
昨日書いたフリスクフォン(ストラップフォン)といい、PHSはこうした小回りを効かせたユニークな端末を出せるのが面白い。
新しく入手した、PHS音声端末。台湾に本社を置く、ABiT社製の新型端末だ。
ストラップにも付けられる、極めて小さな端末には、驚くべき機能が付いている。それは、
フリスク内蔵。
そう、これは、ABiT社が用意したノベルティグッズ、ストラップフォン型フリスクケースだ。しかし、単なるジョークグッズではない。実際に、ABiTは年末にウィルコムからこのフリスクサイズのPHS音声端末を発売する計画だという。
正直に言って、小さすぎるのでどれだけ実用性があるのかはわからないが、面白い試みだと思う。こういう端末が出てくるのが、小回りの効くWILLCOMらしさ。Bluetoothを内蔵しているそうで、音声端末としてよりも、Bluetoothモデムとしての方が面白いかもしれない。
そう言うわけで、東京ビッグサイトの、WirelessJapanに来ている。
0時26分頃発生。
新宿区西新宿。体感震度1くらいの弱い揺れがずーっと続いて、だんだん、少しずつ強くなり、震度2~3くらいになった。モニタが大きく揺れた。30秒以上、1分近く続いたように思う。
これは、どこかででかい地震があって、その余波が来ているんじゃないか……と思ってNHKを付けたらちょうど臨時ニュースに変わるところだった。
東北地方、大丈夫だろうか。テレビを見ると、八戸の揺れが大変だ。
けが人が出ないことを祈る。
3連休最終日。ようやく、右足も完治したので、リハビリを兼ねてショートトリップに出かけた。
様々なプランが考えられたが、熟慮の結果、湘南新宿ラインの宇都宮行きに乗った。テーマは、「日本の伝統に触れる旅」だ。
最近、竹島問題などもあり、「日本人とは何か」を考える機会が増えている。しかし、神道、仏教、天皇制といった、日本という国のあり方を左右する問題について、僕はまだまだ勉強不足だ。
そこで思いついた今回の旅。僕が訪れたのは、ここだ。
埼玉県、鷲宮神社(わしのみやじんじゃ)。
天穂日命(あめのほひのみこと)と武夷鳥命(たけひなとりのみこと)、大己貴命(おおなむじのみこと)を祭神とし、出雲族の草創に係わる関東最古の大社と言われる神社だ。鎌倉時代、室町時代、そして江戸時代と、時の政権から保護を受け、数多くの文化財を所蔵している。この由緒正しい神社を、今日はじっくり見学しようという訳だ。服装は、スニーカーにユニクロジーンズ、大型のリュックという旅行スタイル。気温は高いが、動きやすく風が心地よい。
さて、僕は神社に来たら、絵馬を見ることにしている。以前靖国神社に行ったときも、真っ先に絵馬を見に行った。いろいろな人の願いがつづられていて、興味深い。伝統の地でありながら、現代日本人の思いが伝わってくる。
神社には、作法というものがある。見学とは言え、日本人である以上その作法にできる限り従うべきである。僕は、本殿の前に置かれた茅輪を「左右左の礼法」でくぐり、二礼・二拍・一礼によって参拝した。続いて、絵馬に「みさ○は俺の嫁」……と書こうとしたが、これは思うところあってやめた。
一通り見学を終え、境内にある「クイズ神社」こと久伊豆神社にも賽銭を投げて、社会科見学兼参拝は終了。大鳥居前の大酉茶屋で、「つかさの冷やし山菜もっさい」なる、風変わり名前の冷やし山菜そばで昼食とした。
囲炉裏の周りに、現代的な絵画が並ぶというユニークな茶屋でいただく「つかさのやっさい山菜もっさい」は、個性的な名前とは裏腹にしっかりしたそばだった。つゆは久々に口にする正統派辛口関東つゆだ。これは、酒がほしくなる。他にも、この茶屋は「こなたぬき」だの、「バルサミコ酢パフェ」だの、アイディア豊かなメニューが多かった。
こうして、日本が誇る神社の文化を堪能した僕は、清々しい気持ちで駅への道を歩き出した。途中、交差点で外国人を大勢乗せた観光バスとすれ違った。日本の伝統を体感できるスポットとして、鷲宮神社を訪れるのかもしれない。横断歩道ですれ違う時、車内のガイジンさんたちが一斉に僕のほうを見て、数人が指までさしていたが、あれは何だったのだろう。きっと、神社を参拝する立派な若者を見て、感心したに違いない。
こんなきっぷを購入しました。仕事です。
本当は大阪発に乗りたかったんだけど、他の仕事との兼ね合いで叶わず。寝台の解体風景を見たかったのに……。
あれ、この日付、有明の某イベントと重なってない? しまった、どうしよう……。
恵比寿で、編集江守氏、牛山隆信氏、デザイナーN氏と4人で「秘境駅」の打ち上げ。
2次会として、急に思い立って人形町の鉄道系立ち飲みバー「キハ」に行ってきた。
この前、マイミクさんと来るはずだったのもこの店だが、急なぎっくり右足のせいで中止にしてしまった。マイミクさんごめんなさい。また一緒に行きましょう。
僕は、この店に来るのは初めてだった。
が。
入るなり、別のマイミクさんとばったり遭遇。そう言えば、ミクシでそんなこと書いていたっけ。
牛山さんらを紹介し、「秘境駅」やら「鉄○の旅」やらで盛り上がっていると、
「あれえっ、かげりちゃんじゃないの!!!」
と、ギョーカイノリ全開で「ラビさん」登場。中学生の頃からお世話になっている、鉄道ファンのライターさんだ。
さらに、続いて入ってきたお客さんも、昨年来いろいろなイベントでお会いしている鉄道ファンの方。
うーん、僕は、本当にこの店初めてなんだろうか。
鉄道ファンの、横の繋がりというか、業界?の狭さを実感してしまった。
店は、カップ酒と缶詰中心のお手軽な立ち飲みやさん。1階には鉄道グッズが並べられたカウンターで、2階はなんとロングシートの通勤電車が再現されている。
手作り感覚いっぱいで、なかなか楽しかった。事務所から少々遠いのが残念だけど、これからちょくちょくお邪魔することになりそうだ。
1年ぶりにやってしまった。
右足大腿部のぎっくり足。
足というのは初めてだ。
ちょっと動かすと、激烈に痛い。去年のぎっくり腰や、従来のぎっくり背中と全く同じ傷みだ。
腰の時は、かなり不安になったが、今回は心配していない。確かにいたく動けないが、強烈に寝違えた時と同じとわかる。
今日は全休。休まざるを得ない。夜、人形町のあの立ち飲み屋に行くはずだったのに……。
年末に飛び込んできた、「秘境駅」の写真集企画。
年が明けると、企画はとんとん拍子に進んだ。取り上げる秘境駅は、牛山隆信さんがこれまでに訪問した秘境駅の中からセレクト。牛山さんが思い描く各駅の魅力を伝える写真を、僕と牛山さんで新規に取材して撮り下ろす。写真のキャプションや、コラムなどテキスト類は原則として牛山さんが執筆する。これが基本方針だ。
まもなく、飯田線が最初の取材地に決まった。基本的に撮影は僕が行うものの、意思の疎通を図り、企画のコンセンサスを作るために、編集の江守さん、著者の牛山さんも今回は同行することになった。
手軽な企画では、コンセプトとページ構成、取材物件、締切などを決めたら、後は取材者・著者にお任せ、というケースも多い。だがこの企画では、「どんな本を作るのか」「何を取材し、そこから何を表現するのか」といったコンセプトを、制作に携わる全ての人が共有できるよう最後まで配慮された。「新幹線ガール」、「ローカル線ガールズ」、「すごい駅!」といったヒット企画は、こうした丁寧な制作姿勢から生み出されていたのだ。
さて、取材日程は、まず牛山さんが素案を作り、それに対して僕が取材の都合に合わせて調整する……という方法が採られた。
まもなく牛山さんから送られてきた、2つのプラン。
実に、細かい。
どちらも、取材対象の5つの駅を1日でばっちりまわってしまうプランだった。片方の案は、同じ区間を行ったり来たりすることがなく、「行きを東海道、帰りを中央線経由にすれば、片道きっぷになり○○○○円安くなります」とまで書いてあった。練りに練られたプランは、さすが牛山さんだ。
普通の汽車旅として考えれば実に魅力的で、帰りに飯田や伊那に住む留学時代の友だちに会えば、充実した旅になりそうだ。牛山さんのプランを見て、僕はすぐにも旅立ちたくなった。
しかし、これは取材だ。効率は良くても、各駅の滞在時間が1時間前後では短すぎる。単純に駅舎とホームを撮るだけならそれでも可能だが、今回の企画は、駅の置かれた周辺環境や、施設のディテールなども丁寧に撮影したい。
そこで、各駅の滞在時間を原則2時間以上、できればさらに時間を取ることにした。そして牛山さんの思い描く写真が撮れるよう、光の具合まで考慮して調整し、現地の宿泊を含んだプランに作り直した。
日の出日の入り時間、駅と山の位置関係、取材中の太陽の位置まで配慮して組んだ完ぺきな取材プランだ。だが、そうした僕の努力は、大いなる法則の前では、簡単に無に帰するのだった。
もうお分かりだろう。
取材初日のJR飯田線起点豊橋駅。
……土砂降りだった。
関連記事
【秘境駅】メディアファクトリーからのメール(08/07/09)
神?との仕事旅(08/01/26)
東京駅の幕の内弁当(08/01/22)
(つづく、はず)
EeePCの最新型、「Eee PC 901-X」が国内で発売された。
EeePCの以前のモデルは、値段と速さは魅力的だったが、原稿書きPCとしては液晶の解像度と記憶装置の容量、バッテリー駆動時間、そしてキーボードの作りが物足りなかった。
それが、液晶ディスプレイの解像度は1,024×600ドットとマトモになり、ハードディスク代わりのSSDも、12GBと原稿書きには充分なレベルになった。
重さ1.1kgで、バッテリー駆動時間8時間。
WindowsXPだし、動作速度には何の不安もない。
ほしい。
問題は、キーボードだ。僕の場合、何よりもこれが大事だ。ThinkPadから離れられない最大の理由もここにある。
今年に入って、サブノートPCは、僕の仕事に欠かせないアイテムになった。何しろ、日経WagaMagaは週3回の連載だ。毎日持ち歩き、外出時にも、ちょっと時間を見つけてはカフェや電車内で原稿を書いている。イー・モバイルを使って送稿する機会も増えた。この習慣が身につくと、事務所でしか原稿を書けない環境が、有り得ないほど束縛されたものに見えてくる。
原稿と言っても、外で完パケ原稿を書き上げるとは限らない。書店で資料を購入し、その気合いが冷める前にマクドで原稿の土台を書き散らす。街角で思いついたアイディアをW-ZERO3にメモ。すぐに自分宛にメールで送り、近くのエクセルシオールに入ってPCでまとめ直す。
そういうスタイルが、身についてしまった。その割に、原稿のレベルが低いのは考え物だが……。
今は、中古で購入したThinkPadX40を使っている。しかし、とにかく毎日持ち歩いているのだ。大事に使っても、来年くらいまでしか持たないだろう。
新型Eee PC。キーボードさえ、僕の「ドラえもん指」に合ってくれれば……。
って、当分は様子見なんだけど。X40のキーボードは本当に使いやすいし。
サブノートは、最近まで20万円くらいしたのでなかなか購入できなかったが、6万円前後で購入できる機種が増えたのはありがたい。
東芝の、RD-XS34を愛用している。購入から3年半。酷使していたDVDドライブが壊れたので、ヨドバシカメラに修理に出した。
昨日、サービスセンターから電話が来た。修理代金は2万2000円だそうだ。
うーむ。
デジタルチューナー付きの、VARDIA RD-E301なら、ハードディスクが今の倍に増えて、Wチューナーで、4万円で買えるんだよなあ……。
ヨドバシのアフターサービスポイントが5600円分あるので、実質の修理代均は1万7000円ほど。2万円ちょっとを足せば、最新機種が購入できる。2011年には、今の機種はそのままでは使えなくなってしまうのだ。
……でも、我慢しましたよ。
逆に言えば、まだあと3年使えるわけだしね。
「てるてる家族」の再放送が決まったら、新しいのを買うことにしよう。
それにしても、ハードディスクもいつ寿命が来るのかわからないのに、1万7000円。
僕の判断は、正しかったのだろうか。
おかげさまで、写真集「秘境駅」は先週無事発売となりました。売れ行きも好調です。そこで、これから何回か、思いついた時に「秘境駅」制作時のエピソードを紹介していこうと思います。
メディアファクトリーの編集者、江守さんからメールが来たのは、昨年12月半ばのことだった。江守さんが企画した、横見浩彦さんと牛山隆信さんの対談本、「すごい駅!」のサイン会から1週間ほどたった頃だ。
メールには、新しい企画で協力をお願いしたいので、これまでに撮影した駅の写真を見せてほしい、それを見ながら打ち合わせをしたいとあった。
江守さんとは、サイン会で名刺を交換したばかり。秘境駅探訪家として鉄道ファンに有名な牛山さんとも、その時が初対面だった。出版の仕事は、こうやって人のつながりが仕事につながっていくことが多い。サイン会の撮影は横見さんに個人的に頼まれた話だったし、その横見さんとも、昨年6月に「鉄子の旅・銚子電鉄ツアー」の取材で初めて会い、横見さんが僕のことを知っていてくれたことがきっかけで親しくなった。
そんな風に縁がつながっていくのはありがたいことだけど、正直、このメールには少々困惑した。僕を、鉄道専門のカメラマンと誤解していると思ったからだ。
当時は、まだまだ韓国の仕事がほとんどで、撮影を伴う鉄道関係の仕事は少なかった。メールの雰囲気から、撮影済みの写真を貸してほしいという話かもしれず、それなら全く役に立てない。
そこで、お話は大変ありがたいが、自分は鉄道専門のカメラマンではないのでお見せできるような写真はあまりない、お役には立てないと思う、というような返事を出した。恐らく、「失礼しました」となって、この話は終わると思ったのだが……。
ところが、それでも良いので会って相談したいと言う。そこで、自分に何ができるか、何の企画か全くわからないまま、渋谷のメディアファクトリーを訪れた。昨年の、クリスマス頃のことだ。
そこで提案されたのが、「牛山さんを著者とする、秘境駅の写真集」という企画だった。
(つづく、はず)
ホテルニューオータニで、ソウル観光商談会。
規模は小さかったが、僕が知らない、新しいスポットや祝祭が紹介されており、なかなか勉強になった。
なかでも、初めて知ったのが、「漢城百済文化祭」だ。9月26日~28日に、オリンピック公園周辺で開催される。ソウルオリンピックのメイン会場跡にあるオリンピック公園は、かつて、百済の王城があったとされる場所でもある。
百済文化祭は、当時の民俗芸能や料理、帝王行列などを再現する祝祭で、今年で9回目を数えるそうだ。と言っても、政府から正式な文化祝祭として認定を受けたのは昨年のことで、実質今年が2回目と言ってよい。
日本の旅行業界向けの説明会ということで、当然留学生の通訳がついているわけだが、百済文化祭のブースの通訳は、日本在住歴4年の女性だ。実に流ちょうな日本語で、イベントの概要を教えてくれる。
「この歴史文化街頭行列では、百済の王様や、当時の兵士のコスプレをした人が行列を作って街を歩きます」
……日本にあまり長く暮らすのも、考え物かもしれない。
仕事です。韓国のビールについての記事を書いてます。
やっぱり、実際に飲まないと記事は書けません。
想像で書くなんて、もってのほか。
飲まざるを得ません。
やむを得ない。
仕事です。
ほんと。
車内吊りはそのままなんだ。
しかし、これを見て人種差別と感じる発想は、僕にもなかったな。
イーモバイルを知らずに、この映像だけ見たらそう受けとる人もいるだろう。
ネコだったらどうなんだろうね。
「黒人を怠け者のように表現している」……とはならないか。
高円寺「ミスター陳」で、高校時代からの仲間「みちのく会」の貸切パーティ。東京、名古屋、大阪などから、メンバー14人中11人が集まった。
「ミスター陳」社長のSくんが仲間のひとりということで、遅ればせの開店祝い、というのが名目だったが、集まってみれば、「Iくん日本の鉄道完乗記念」やら「Mくん帰国記念」やら「Kくん婚約記念」やら、いろいろなお祝いがあった。最後のKくんは僕ではないので念のため。
途中からは、僕が倉庫から発掘してきた20年前の汽車旅映像の上映会となり、予想外に盛り上がった。20年前と言えば、僕らは全員高校2年生。びっくりするほど若い、というか細い人もいれば、全然今と変わらないのもいて面白い。僕は、どちらかと言えば変わっていない方だったが、やはり今より細く、若い。ていうか、なんだ、昔は日本人だったんじゃないか。
人間以上に変わったのが鉄道で、ヘッドマークをつけた急行「ちどり」「あしずり」、三段寝台を連結した急行「だいせん」、満員の快速「海峡」、50系客車など、今では歴史になってしまった列車が多数登場した。
中学時代は幼少時代の遠い記憶だが、高校時代は今につながっている気がする。それでもこうして映像を見ると、ずいぶん時間がたってしまったことを実感する。映像の中で交わしている会話は、今とあまり変わらないのだが。
18時から始まったパーティは21時過ぎに終わり、高円寺駅前の白木屋で二次会をして、23時すぎに解散。終了時間の早さに、歳を感じた。
まあ、そう言うわけで、この前某電鉄のおばさん駅長に会ってきた。
ネコのくせにスーパー駅長を務め、一部の人からは絶賛、一部の人からは不当労働行為ではないかと指摘されている、彼女である。
最近、ちょっと人気が過熱している気がする。もしかすると、かなりお疲れなのではないかと心配していた。
14時50分、TKSY駅(仮称)に到着。ホームから、趣ある木造駅舎の改札を見下ろす、と……。
勤務中。
今日も、お仕事忙しそうだ。平日というのに、けっこうな人が集まっている。きゃー可愛い、とか言ってる。
駅長氏は、定位置の改札に鎮座したまま、しっぽをゆらーり、ゆらーりと左右に振っていらっしゃった。
「……機嫌わるっ」
そう、ネコがしっぽを左右にゆっくり振る仕草は、イヌと違って機嫌が悪いこと、イライラしていることを表す。おとなしく改札に座り、誰にでも触らせるのだが、その内心では明らかに「うっざいなー、まだ終わんないのかねえ」と仰っていた。わかるわかる。会社勤めというのは、2~3年目になるとだいたい面倒になるものだ。
↑明らかに、うざがってます
ギャラリーにもネコ好きがいるらしく、「あら、しっぽ振ってるわ。機嫌悪いのかしら」という声が聞こえた。ところが、飼い主さんは
「いえいえ、これはねー、とーっても機嫌がいいんですよー」
……。
念のために説明すると、古今東西、しっぽを左右にふって機嫌がいいことを表現するネコは、存在しない、と思う。
90歳のおばあさんがわざわざ駅長に会いに来たというので、飼い主は駅長を抱き上げた。
「エー、まだやんの? もう充分でしょ」
と仰ったのは駅長である。はっきり声に出してそう言った。
「ほーら、ツメをたてたりしないでしょう? とっても良い子なんですよー」
いや、良い子なのは見ればわかるけどさ……。声くらい聞いてあげなよ。
↑どうみても、うざがってます
1時間ほど観察したが、駅長氏はかなり神経の太いネコで、見知らぬ人に触られたりするのは、基本的に大丈夫らしい。だが、内心「ものごとには限度ってものが」と思っている節があるようだ。飼い主は、ネコ好きでいい人なのはわかるけど……。うーむ。
ちょっとアンダーですみません。
そのうち、ストレスを少しずつため込んで、尿道結石とかを起こさないか心配だ。人が最も集まる日曜日は休んでいるようだが、この際、週休2日&有給年間100日くらいを消化させてあげてはどうだろう。公務員ではないから、ご批判を賜ることもないはずだ。
今回の大阪出張の主な目的のひとつが、「第36回韓国語弁論大会」を見学することだった。
しばらく前に、このブログに弁士募集のバナーを出していた。日頃お世話になっている高電社の知人に頼まれたものだったが、僕も、一度大会を見てみたかった。
会場は、地下鉄谷町線中崎駅に近い、大阪韓国人会館の大ホール。開始時刻の15分ほど前に到着すると、すでに100人以上の人が集まっていた。
大会が始まると、観客は200人以上に。
この弁論大会は、1973年から毎年行われている、日本で最も歴史のある韓国語弁論大会だ。韓国大阪青年会議所(JCI Korea Osaka)の主催で、参加資格はネイティブスピーカーと過去の上位入賞者を除くすべての人。この日も、出場21人のうち、半数近い10人が、韓流ドラマなどで韓国語に興味を持った日本人だった。残る僑胞(きょっぽ:在日韓国・朝鮮人)と見られる参加者も、日本の名前の人が数名いた。日本国籍を取得した韓国系日本人のようだ。以前なら、僑胞のコミュニティは日本国籍の取得を良しとしなかったはず。運営側も、この大会を日韓交流の一環と捉えていると言っていた。時代は着実に変わりつつある。
もっとも、運営には、在日韓国人社会のイベントだった時代の名残を感じた。来賓は韓国の関係者だけだったし、国旗も韓国の太極旗のみ。国旗掲揚・国歌斉唱は「国民儀礼」と称されており、そこには、日本人参加者の存在は考慮されていないように感じる。これまでの歴史的経緯もあり、なかなか一気に変わることは難しいのだろうが、いずれは日本の国旗も掲揚し、韓国・日本両国の国歌を斉唱する大会になることを期待したい。
審査を待つ間、観客、出場者全員におにぎりとウーロン茶が配られた。これも、内々のイベントだった時代の名残かもしれない。キムパプとかではない辺りが興味深い。
さて、今年の大会のテーマは、「出会い」。学習歴3年未満を対象とするビギナー部門と、それ以上の一般部門共通で、3分以上5分以内で弁論する。原稿は事前に提出するが、原則として原稿は見ずに弁じるルールのらしい。大変だ。
中には、訪韓経験なし、学習歴数ヶ月という高校生もいたが、日本人を含めてどの人も発音が上手なことには驚いた。ビギナー部門の弁論も、ちゃんと韓国語として聞き取れる。弁論後の質疑応答では、流石に一般部門と差があったが、日本人の韓国語学習環境は、僕が留学した頃とは比較にならないほど向上しているようだ。
強かったのはやはり僑胞の子供だ。普段から学校や家庭で韓国語に親しんでいるうえ、吸収力が違う。立派な民俗衣装を着て、国旗に向かって手を胸に当てて敬意を表す小学生。日本の教育を受けてきた僕には、やや違和感を感じる光景だったが、これが韓国の民族教育というものなのだろう。
僑胞とは関係ない、日本人高校生 の応援団。手作りのカラフルな横断幕?が楽しい。こういう雰囲気は、いいね。
僕が出場していたら、どうなっていただろう。今の僕の実力では、入賞はきっと厳しかったに違いない。久しぶりに、韓国語をきちんと復習したくなった。
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