キヤノンの商売
ライターの知人が、仕事用にデジタル一眼レフを導入するので、アドバイスがほしいという。
話を聞くと、ブツ取りの機会が多く、それなりにしっかりライティングして撮影できる環境がほしいらしい。ひとことで言えば、フラッシュをカメラから離し、反対側から光を当てるワイヤレス撮影をしたいということだ。
予算は、限られている。
少し考えて、思いついたのがソニーのα100だった。新型のα700が出て値段が下がっているし、ソニー(というかミノルタ)は伝統的に、内蔵フラッシュをコントローラーにして、オプション無しに外付けフラッシュとのワイヤレス撮影ができる。別途赤外線リモートコントローラーが必要なキヤノンよりお手軽だ。
一眼レフは初めてということで、ボディ内手ぶれ補正やゴミ取り機能などもほしい。そうなると、必要な機能が一通り搭載されているα100が最適だと思ったのだ。オートフォーカスのスピードが弱点だが、動体を撮るわけではないので、あまり問題にはならないはずだ。
特定の機種を押しつけてもいけないので、無難なキヤノンEOS Kiss DigitalXも一応候補に入れて、一緒に某カメラ店に出かけた。
1時間後。
彼が購入したのは、EOS Kiss DigitalXだった。
キヤノンの、静かで恐ろしく速いオートフォーカスに、かなり魅せられたようだ。
僕は驚いた。しばらく前、別の知人にカメラ購入の相談を受けた時も、ほぼ同じ流れでEOS購入に至ったのだ。その人の場合は、なるべく安くということで、当時最安値だったニコンD40で決まり、と思っていたのだが、実際にカメラを触ってみたら、2万円も高いEOSに魅せられていた。
その時も、決め手は静かで速いオートフォーカス。
手ぶれ補正ももちろん大事だ。防塵防滴処理や見やすいファインダー、優れたレンズ互換性というのも、間違いなく長所だろう。だが、それらはすべて使い込んで初めてわかること。
たしかに、どんなレンズにも効く手ぶれ補正っていうのは大事だよな……と頭でわかっていても、目の前で俊敏なオートフォーカスを体験すると、気持ちがそちらへ行ってしまうのだ。
さすがは、キヤノンだ。消費者が、どんなふうに魅力を感じるか、よくわかっている。ちょっと、キヤノンという会社のいやらしさも感じたのだけれど。
これでまた、EOSの友だちが増えた。まずはEF50mmF1.8IIを貸してあげたので、まもなく彼もレンズ沼に沈んでいくに違いない。
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Comments
shamuuさん
こんにちは。キヤノンの、純正超音波モーター(USM)搭載レンズだと、やはり驚くほど速いです。特に標準レンズは、一瞬で決まるという感じ(微妙に外していることもありますが)。
ソニーやペンタックスの場合、ジージーいいながらピントリングが左右に動いて決まる、という感じで、ワンテンポあります。特に、18-250などの高倍率レンズは、少々遅い傾向があります。
書記長
今どきボディに手ぶれ補正を内蔵していないというのは、正直ちょっと勧めにくかったりします。トランスミッタも買わなくちゃいけないし、高く付くよなあ。
Posted by: かんりにん | 2007.12.02 11:43
キャノンでええやんw
Posted by: 書記長 | 2007.11.30 13:03
キヤノンを使っていると、それが当たり前になってしまっていってオートフォーカスのスピードなんて気にしていないのですが、そんなに早いの? というか、ソニーはそんなに遅いのでしょうか?
とは、別に済州島取材を気をつけて。美味しい魚をいっぱい食べてきてください。
Posted by: shamuu | 2007.11.28 06:27