急性腰痛症の顛末1
火曜日に思わぬMRI検査を命じられ、ほぼ1日潰してしまった翌日は、都内数カ所を回って1日打ち合わせ。この頃から、腰の右後ろ辺りに微妙な違和感を感じていた。
夜になって、徐々に痛みが増してきたが、肩こりのようなものくらいに考えた僕は、シャワーを浴びて、違和感のある辺りをよく暖めてほぐした。
後から考えると、これがまずかった。捻挫の一種であるぎっくり腰は、暖めたりもんだりしてはいけないのだ。血流が活発になり、炎症が広がってしまう。捻挫などの外傷は、まず冷やして熱を発する炎症の活動を抑えることが第一だ。逆に、肩こりなど血行不良の症状に対しては、暖めるのが良い。
ぎっくり腰というと、重いものを持ったときにいきなり「グキッ」と発症するイメージがある。しかし、僕のように最初はたいした痛みではなかったのが、徐々に強くなるケースも多い。ゆっくり休んでいれば持ち直すのではないかという期待を裏切り、症状はどんどんひどくなっていった。翌木曜、気がつけば布団から起き上がるどころか、寝返りさえうてない。咳をしただけで激痛が走る。木曜の昼近くになって、ようやく僕は自分がぎっくり腰にやられたことに気づいた。
ぎっくり腰
急激に発生する腰痛のうち、レントゲンでは異常が見られないものの総称。腰や骨盤の筋肉、筋膜、じん帯、軟部組織等が損傷し、捻挫した状態になって炎症を起こす。身体の支点であり、体重を支える部位であるがために、ひどい状態になると身体をほとんど動かせなくなってしまう。特効薬はなく、ビタミンなどの栄養を摂って充分休息をとるしかない。
朝から何も食べていなかった。唯一自由に動かせる腕を伸ばすと、届く場所にチョコレートの箱があった。ナントカデーに、友だちからもらったチョコレートだ。これをひとつぶずつ食べて飢えをしのぐ。気分は、太平洋の漂流者か、吹雪に見舞われた登山者だ。もし、一人暮らしの人が電話に手の届かない場所でぎっくり腰を発症したら、あるいは命に関わるかもしれない。
幸い、PHSのW-ZERO3とソフトバンク905SHが、充電器につながった状態で枕元にある。いざという時はこれで助けを求めればいいし、ネットやメールも使える。zero3でぎっくり腰の対処法を検索し、読みあさる。たいていは、「絶対安静、一番ひどいのは初日で、2~3日たてば動けるようになるので病院へ行くこと」と書いてある。今晩を乗り切れば、明日は動けるようになるということだ。少し安心した。
夜になって親父が帰ってきたおかげでなんとか食事にありついたが、痛みは金曜日になっても収まらなかった。それどころか、普通に寝ているだけで、腰に体重がかかって痛むなど、むしろ酷くなってきている。
だんだん不安になってきた。もしかしたら、ぎっくり腰ではなく、腎臓など内臓の疾患なのかもしれない。それなら、一刻も早く医者に診てもらわなくては。しかし、この身体では病院まで歩いて行くのはもちろん、タクシーに乗るのも不可能だ。となると、手はひとつ。
僕は、さんざん迷った末に、自分で119に通報した。
(つづく。どんどん爺くさいブログになっていくな……)
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Comments
皆さんどうもありがとう(書記長を除く)。
なんか、意外に腰痛持ちの方って多いんですね。
僕は、腰は全然問題なしと思っていたので、ちょっとショックです。
先週はまさに病院漬けの一週間で、かなり健康に気を遣うようになりました。そういえば、先週の日曜以来、お酒も一滴も飲んでいないし。
警告だんたんでしょうかね。
Posted by: かんりにん | 2007.03.01 19:07
だいじょうぶですか?
僕も腰痛持ちなので苦しさはわかりますが、ここまでの痛さは未体験です。
早くよくなりますように。
Posted by: TKC | 2007.02.27 23:19
急速するんだ?www
と何処までも揚げ足を取る漢よりw
Posted by: 書記長 | 2007.02.27 12:28
ご無沙汰している間に、かんりにんさんは大変なことになってらっしゃたのね。
大丈夫ですか?無理なさらずに。
御身大事にしてくださいませ。
Posted by: 705号 | 2007.02.27 09:24