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2006.10.15

碓氷峠鉄道文化むら

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 僕は鉄ちゃんではないが、せっかくの鉄道の日ということで、横川の、「碓氷峠鉄道文化むら」に行ってきた。

 横川-軽井沢間の碓氷峠は、昔から国鉄最大の難所だった。鉄のレールと鉄の車輪で走る鉄道は、坂に弱い。通常の鉄道は、35‰(1000m進むごとに35m標高が変わる)以下の勾配が基本だ。ところが、信越本線横川-軽井沢間は、首都圏と長野を結ぶ大動脈にもかかわらず、最大勾配は66.7‰。列車に乗っていても、はっきり急坂であるとわかるほどだった。そのため、古くはレールの間に歯車を置くアプト式を用い、その後も特急を含むすべての列車に、碓氷峠専用の電気機関車EF63を2両連結するという特殊な区間だった。

 1997年の長野新幹線の開業によって、群馬・長野県境に位置する同区間は廃止された。

 碓氷峠鉄道文化むらは、横川駅近くにある横川機関区跡を利用した鉄道公園だ。機関車の整備を行った検修庫では、当時のままの姿で保存された機関車や設備を見られるほか、数種類のミニSL、国鉄を代表する数々の保存車両、HOゲージによる模型ジオラマなど、交通博物館にも負けない(というか、交通博物館を超える)充実した展示内容を誇る。

 中でも、碓氷峠鉄道文化むらの目玉となっているのが、実際の本線跡をそのまま利用したトロッコ列車と、本物の機関車を自分で運転できる、EF63体験運転だ。後者は、講習会を受ける必要があり、3万円以上のコストがかかるが、本物の機関車を運転できるのは全国でもここだけというだけあって、鉄道ファンに絶大な人気を誇る。

 なんだか説明がやたらと長くなったが、僕が特にこの施設に思い入れがあるというわけではない。ちょっと眠くなったので、とりあえず写真だけアップしておく。

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検修庫内に保存されている、EF63

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現役の作業場のような検修庫内。なぜかアプト式のラックレールが無造作に置かれている

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園内を一周するイギリス製SL。ボランティアスタッフが手を振ってくれる

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国鉄ローカル線と言えば、キハ20。車内には、懐かしい「特定地方交通線」の臭いが今も漂っていた

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トロッコ列車で、本線上を「峠の湯」まで行ける。右側の遊歩道は、旧上り線の路盤を利用したもの

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国鉄最急勾配区間、66.7‰はっきりと、その勾配がわかる

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明治時代に建てられ、重文に指定された丸山変電所跡。廃墟だったのがきれいに整備され、「まるやま駅」も設けられた。

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横川駅では、今もホームで峠の釜めしを売っている。あの、従業員が並んでの礼はなくなってしまったが……。

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Comments

調べてみたら、「玄米弁当」は横川SAで買えるらしいです。
鶏もも弁当もあるけど、1日数食しか作らないとか……。
本当かなあ。

峠の湯は、時間切れで玄関だけ見てきました。
次回は行ってみるつもりです。

Posted by: かんりにん | 2006.10.20 21:33

そうそう、「峠のとりもも弁当」は味といい食べでといい、
とっても気に入っていた弁当のひとつなのですが……
ホームでも売ってなかったですか?
おぎのやのサイトで見当たらなかったので、
ちょっとさびしい思いをしましたが、やはり消えたのか……
 
トロッコ列車で行く「峠の湯」って、入りましたか?

Posted by: たごしぽ | 2006.10.20 13:46

というわけで、貼っておきました。現在の横川駅ホーム。
お辞儀はなくなっちゃったけど、今もホームでおじさんから買うことができます。

ただねえ、僕は「峠の鶏もも弁当」や、「玄米弁当」も好きだったんだけど、こちらは今は売っていないようですねぇ

Posted by: かんりにん | 2006.10.20 03:27

> 僕が特にこの私設に思い入れがあるというわけではない。
 
いやあの「碓氷峠交流記念財団」というところがやってるのですから
ある程度パブリックなものではないかと思いますが……
まぁ「僕は鉄ちゃんではない」と宣言されているようではありますが。
 
新幹線化される前、碓氷峠そのものもそうなんですけど、
横川駅で釜飯を買うときの情景などもなつかしいです。
発車の時は売り子さんがホームに並んでお辞儀してくれて、
こっちは子どもだったから車窓ごしにあわてて返礼したりして。
そういうなつかしさが「旅情」って奴なんでしょうか。

Posted by: たごしぽ | 2006.10.18 10:17

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