吉祥寺にヨドバシカメラ
吉祥寺に来ている。
高校生のころは、吉祥寺が遊び場だった。
そのころから、この町は中央線沿線随一の繁華街だったが、今も昔も、どこか垢抜けない。
伊勢丹、近鉄(当時)といったデパートはある。カメラ店や書店があるかと思えば、おしゃれなレストランも多い。アーケードにはコロッケ屋のような渋い店が並び、映画館やミニシアターには、文化的な香りが漂う。
新宿・渋谷にも負けない繁華街であるはずなのに、どうもB級の香りが漂うのは、何故だろう。
冷静に考えれば、新宿・渋谷へいずれも電車で一本という立地が原因と言えそうだ。都心へあまりにも簡単にアクセスできるので、人々が吉祥寺を素通りしてしまう。これは、我が中野にも言える問題で、それ故に吉祥寺にはずっと親近感を抱いていた。
そんな吉祥寺に、来年、ヨドバシカメラができる。それも、近鉄・三越が相次いで撤退した大型ビルに入居し、秋葉原店に次ぐ規模になるそうだ。
吉祥寺に、新宿西口本店よりも巨大なヨドバシカメラができれば、東京西部の人の流れが大きく変わるかもしれない。新宿渋谷に並ぶ、東京西の大繁華街に化ける可能性を秘めている。
中野区民としては、何となく裏切られたような、複雑な気分だ。キムガンシクに、「くりはらさんも結婚しないとアカンよ」と言われたときの気分に似ている。
吉祥寺には、これからもずっと、買い物篭を下げたおばちゃんがコロッケを買い求めるような町でいてほしいものだ。
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