時をかける少女
吉祥寺バウシアターで、細田守監督作品「時をかける少女」を見てきた。
このアニメーション作品を鑑賞するのは、2回目だ。
僕が気に入ったのは、そこに描かれる風景。
あんなに底抜けに青い夏の空、もう何年も見ていないような気がする。
その空の下にある町は、僕がよく知っている場所だった。
主人公達が、毎日のように野球をして遊ぶ野球場は、子供の頃少年野球をした中野哲学堂公園だ。そして、主人公の自宅は、僕の祖父母が住む新宿区中井。最初に見たとき、ひとめで「似てる」と思った。実際、哲学堂と中井がモデルであるらしい。哲学堂の野球場、申し込みが必要なんだけどな……(笑)。ということは、あの学校は東亜学園だろうか。
さて、ネットを見ていると、この作品、とにかく評判が高い。
たしかに、いい作品だと思う。雰囲気としては、「耳をすませば」をSFにして、もっと現代風に仕上げた感じ。「エヴァンゲリオン」の貞本義行がキャラクターデザインを担当したというが、どことなく、"良き時代のジブリ"も彷彿させる。
ただ、じゃあ映画史に残る金字塔なのかと言えば、どこか、なんとなく、ちょっとだけ、物足りない。
物語自体が、夏のほんの数日を描いていることもあってか、「とてもきれいにまとまった小品」という印象なのだ。
「5年後の真琴は、○○の顔をはっきり思い出せるのだろうか」。
そんなひねくれたことを思ってしまった僕は、オッサンになったのだろうか。
劇場ではこれで充分だが、DVDでもう一度じっくり見たい作品だ。
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