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2004.06.05

橋田さんと小川さんの冥福を祈るとともに

 二人の遺体は、タイ・バンコクで荼毘に付されるそうだ。月並みだが、冥福をお祈りしたい。

 来日したモハマド・ハイサム・サレハくんは、おそらくイラクの中でも特別不幸な少年というわけでもないと思われるが、橋田さんらと出会ったという幸運を生かし、満足のいく人生を送ってほしい。

 橋田さんの妻、幸子さんの態度は、日本人として立派だった。

 取り乱さず、涙を見せず、むしろ笑顔で「覚悟はできていた」と述べるその姿。おそらく、日本にいたときはごく普通の感情として「立派な人だ」と思い、それ以上は深く考えなかったかもしれない。だが、韓国にいると、それがきわめて日本人特有の態度であることを感じる。

 韓国では、人が死んだら、その家族は激しく泣くのが礼儀とされる。人生をまっとうし、大往生と言えるような死を迎えた人の葬儀は、やはりどこか和やかな空気が流れると言うが、それでもまずは声をあげて泣くのが礼儀なのだそうだ。

 人前で涙を見せない。悲しむ姿を見せない。目に涙をいっぱいに浮かべ、その心の内は見る人にも十分想像がつくが、その感情を抑え、感謝の言葉を述べる。これって、武士道の名残ではないだろうか。

 そんな姿は、韓国人にはさぞかし奇異に映るだろうと思っていたが、そうでもなかった。何人かにこの話を聞かせたが、若い人はすんなり理解してくれる人が多く、ちょっと意外な気がした。

 橋田さんには、直接お会いする機会がなかったのが残念だ。重ねて、お二人のご冥福を祈る。

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